俺が子供のころに体験した話。家は毎年夏休みに母方の実家に帰省してるんだ。都会から離れた自然あふれる所で、毎年帰省するのが楽しみだった。で、そこで一番楽しみにしているあることがあった。けっこうな山中なもんで夜にになる道にポツリポツリとある街灯に虫が大量に集まるんだ。道を歩いてるだけでカブトムシやゲンゴロウなどの子供にはたまらん虫が採集できたんだ。例年の様にその年も俺は親父と夜の田舎道へと繰り出して行った。
その虫の取れる道は二手に別れていて途中でまた一本に戻るという道だ。いつも俺と親父は別れて行動している。その日もいつもと同じように行動していた。だが、その日は甲虫どころかいつもは大量にいる蛾や蝉さえもいなかった。おかしいと思いつつも道の真ん中あたりに来ると何か道の真ん中に奇妙な物がある。近づいてみてそれが何かわかった。大量の虫の塊だった。カブトムシのような大型からカマキリ、蝶などありとあらゆる虫が折り重なって何かに群がっている。それはよく見ると人の形をしていた。
しかし、でかすぎた。普通の人間のサイズじゃなかった。その3メートルはある巨人は黒い剛毛の覆われていたのを覚えている。俺は完全にビビっていたがその群がる宝の山を見過ごすわけに行かず親父を呼びに急いで合流地点まで走った。親父に事情を話してさっきの巨人の場所までもどってきた、が・・・その場所には既に何もいなかった。さっきまで大量にいた虫の一匹も消えている。親父には笑われるし虫は一匹も捕獲できないし散々だったがあの巨人はなんだったんだろう?
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八百万神【やおよろずのかみ】 数多くの神,すべての神のこと。
八百万の神々は間違いです。