【不気味】夜釣りで巨大な「動く白い手」を釣った話

数年前、会社の後輩と海に夜釣りに行った。釣り場に着き、仕掛けを用意している中、後輩(俺の釣りの師匠)は、独りでさっさと良いポイントに行ってしまっていた。いつもの事なのだが。

1時間くらい経った頃だろうか。投げっぱなしにしていた竿が急にしなり、当たりを知らせる鈴が、静まり返った港に鳴り響く。すぐ合わせをして、ヒットを確認、大物との戦いが始まった。こんな引きは初めてだ。後輩が気付いて声を掛けてきたが、それどころじゃない。海に引きづり込まれそうな勢いだった。危うく落ちそうになったその時、後輩が俺の体を掴んでくれて、なんとか助かった。

後輩が「魚かコレ!?違う…何だこれ!」と叫び、ラインを切ろうと騒いでいると急に引きが無くなった。糸が巻けるようになった反動で俺達は後ろに転んだ。訳がわからなかったが、とにかく巻いてみようということになった。すると、また強烈な引き。叫びながらも何とかリールを巻き、やっとの思いで引き上げた。後輩がソレに懐中電灯を当てた瞬間、2人でその場から飛び退いた。

巨大な白い手だった。指が、せわしなく動いていた。

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