知人夫婦から聞いた本当の話。当時二人がまだ恋人同士だった頃。友人数人と車2台で海かどこかにでかけたらしい。その帰り、山道を通っていた時のことだ。
時間は2時をまわっていた。あたりには民家もなく、薄暗い木々の間を車で走る。この条件が揃っただけでもかなりの恐怖感があったらしいのだが、しばらく走っていると前方左側に、人が一人で歩いているのを発見。 自分達の乗っている車の後ろを、友人達の乗っている車がついて走っている。こんな時間にこんな山道で一人歩く人間。恐怖を感じつつもその横を通り過ぎようとした瞬間…
その人の顔が、ライトに当たって見えた。その顔は、目や口などが顔面の中心に集中していて目は白目が無く見え、鼻が本当異常なくらい長かったらしい。例えるなら‘天狗’であるという。服は、祭りのはっぴのようなものだったらしいがあまりにもその顔の印象が強かったために全然覚えていないそう。
後ろを走っていた友人達は、前方のライトのせいかそんな奴はみなかったということ。しかし、それがもし本物の人間だったとしても深夜2時過ぎにはっぴを着て山道を一人歩く人間なんて、それだけで恐ろしい…。