航海中に出会ったバミューダ・トライアングルの怪生物

うちの親父は外国商船の下級船員だったが、霊とかネッシーとか全く信じてなかったので、生前この手の話は聞けませんでした。只一つだけ不思議なモノを、サルガッソー海で目撃したそうな(まあオカルト的に言えば、バーミューダー・トライアングルの中ですね)。

昭和30年代初めのある晴天の日、いつものように甲板を歩いていた親父が、船の右舷に沿うように、水面下10メートル程の深さに細長い物体を発見した(親父曰く、超長い白木綿の晒しの布のようだったそうです)。ただその長さが半端でなく、船の全長の3倍はあろうかというシロモノで、数時間に渡り、船に寄り添うように付いて来たそうである。親父の乗ってた船は総排水量1万トンクラスの貨物船だったので、おおよそ
全長300m以上はあった計算になります。当直航海士にも報告し、航海士も目視したので、航海日誌にも記載されてる筈だ、と言ってました。ただ、別に船に近づくでもなく、一定の距離を保ったままで危害を及ぼす心配もなかったので、放置してたら夕刻いつのまにか消えていたそうです。

結局、航海士も船長も親父も何かは分からず、下船後、他の船の同僚たちに聞いて回っても、皆目見当もつかないし見た事無いって言われたそうです。

第二次大戦中は、乗ってた船が機雷と魚雷にやられて2回も沈没の憂き目に遭ってるのに(そのうち1回は、夜間だったので乗員の3分の2が死亡・行方不明)、心霊体験とか全く無いって言うんだから、つまらん親父でした。

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