祖母は川沿いの村の農村の出身なんだけど、その村の昔話。
ある年、どうしても年貢を払えない年があったらしい。
村人は困って寺の住職に相談しにいった。すると住職が役人と交渉してくれるという。
当時の役場は川のすぐそばにあった。
住職が村人が困っていることを役人に伝えると、役人は「向こう岸まで歩いて渡れたら、年貢を減らしてやろう」と要求してきた。
住職はその川の水面を沈まず歩いて往復した。
住職の働きによって村は年貢を軽減してらい、助かった。
何十年か経ち、住職が老衰で死んだ。
村人で火葬したところ、住職の骨は人間の骨ではなく、河童の骨だった。
祖母曰く、河童の皿は頭に皿がのっているわけじゃなく、頭蓋骨のてっぺんがへこんでいるらしい。
そして指の骨が長く、人間より一節多い。