物の怪と縁を切る方法

けっこう前の話。

沢を釣り上がってると、上流からかすかな腐臭が。
コレはなんか死んでんなと思いながら遡上すると、案の定、淀みに浮くイノシシがあって酷く臭い。
死体の崩れに違和感を感じながらそれを通り過ぎたんだけど、後ろから名前を呼ばれたんだよ。
「何?」と何気なく返事をしてしまい、しまった!と、もの凄い悪寒がしたんだが、直後に足首になにかが絡みついた。

もうガックガクですよw
多分酷い顔だったと思うんだけど、なるべく後ろを見ないようにして絡みついたのを振り切って、なんとか帰ったのね。




もう慌てて車飛ばして家に帰ったあと、足首を見たのよ。
左足になんか縄みたいもので強く締め付けたような跡がある。
しばらくガクブルで、その日は眠れない夜を過ごしたけど特に何にもなかった。

ところがこの跡、なんか治らないの。
で、一週間過ぎたころ、異変が起きた。
家を出ようとしたとき、また名前を呼ばれたんだよ。
「なにー?」と返事をして鳥肌が立った。

これはいかん。と、ダメもとでじいちゃんに相談してみたの。
そしたら、じいちゃんは船でしかいけないxx島に渡って、縁が切れるまでそこに居ろって言うのよ。
なんでも、物の怪のたぐいは海を渡れないとか。

まあそれで、
渡ってしばらくは腐臭とか、黒い影が「(僕の名前)が居ない…」と言いながら探し回ってる夢とかに悩まされましたが、足の傷跡?が消えたらそれも無くなりました。
よかったよかったという怖い話ですた。

島は無人島じゃなくちゃんと生活できる島です。
じいちゃんの従兄弟殿がクルーザー持ってて、しばらく海釣り三昧でした。

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