龍王峡にワープした話

14年前、多摩川の河原から栃木の山中にワープした。草むらに見つけた穴を5mほど進んでいったら、なぜか板壁に突き当たり、その隙間から這い出てみると、森の中の腐りかかった社の縁の下だった。振り返って出てきた板壁を見ると、何十枚と色褪せたお札が貼られていた。混乱した俺は、とりあえず泣き叫びながら山を下った。幸い少し降りた所で舗装された道路に出たので、そこを辿って町の交番に駆け込んだ。

不思議だったのは、警察官たちの対応が素早かった事。支離滅裂な俺の言葉を遮っては住所氏名を確認し、テキパキと迎えの手配を済ませた。落ち着いた頃に、いったい何が起こったのか尋ねてみたが、わからん謎だの一点張り。それは両親が聞いても同じ事だった。結局今もって何も分からない。

>>
ものすんごく興味があります。
振り返ったとき、その隙間はなくなってたのですか?
栃木から多摩川には行けないという事かな?

>>
入り口は在ったと思います。
ただお札を見た瞬間、さらなる混乱と恐怖で逃げ出してしまったため、詳しくは分かりません。
1時間半程歩いて、龍王峡の辺りに出ました。
ただ無我夢中だったので、件の社の場所までは…
地元の方なら、何か知っていそうな気がしてなりません。

>>933
凄いです…
オレ栃木生まれで、龍王峡には小さい頃何度か足を運んだコトがあるため、生々しく読みました。。

…ところで、
「多摩川の穴」に入ろうという心持ちになった一日とは、どんな一日だったのか、
というあたりを詳しく聴きたい気がします…

>>
その日は親戚の葬式だったのですが、年の近い親戚もいなかったため、一人で河原を散策していました。
例の穴は、川と土手の中間辺りのやや斜面になったところで見つけました。
間口は草に覆われていましたが、少し頭を下げれば入れそうだったので、何の気なしに覗いてみました。

なぜ穴の奥に進む気になったかというと、
その穴は斜め下に向かっているにもかかわらず、奥の方が暗闇ではなかったからです。
少し降りてみると、明らかに前方から光が漏れているのが確認できました。
その時点ですでに???の心境でした。
``
ちなみに、親戚の家は玉川インターの近くでした。

メールアドレスが公開されることはありません。