父の変死体目撃談

父の実家は東北の農家。この間、墓参りに行った時に、初めて古い方の墓地に連れてかれた。こっちは「土葬+訪れる人も滅多にいない」って事で、雰囲気出まくり。墓石自体が古くて、刻まれた名前や享年も読みにくかったが、なぜか長男だけがずば抜けて早死してた。

私の父は次男。長男である叔父は、結婚直前に36歳で癌で亡くなった。山が大好きで、動植物の写真を撮るのが上手な優しい人だった。父が十代で上京すると言い出した際、曽祖父達は大反対したそう。多分、先どーなるか分かってたんだろね。我が母は5回妊娠、内2回死産(男の子)、無事に生まれた3人は全て女。私達でこの家ももう終わり。でも、父にとってはドーデもいい事だそうな。

家系とはあんまり関係ないけど、ちょっと驚いた事を。父は昔から寡黙な人で、ゆっくりと話をした事がなかったが、その東北旅行の際に色々な話が聞けた。一番衝撃的だったのは、父が変死体を数多く目撃してる事。一酸化炭素中毒で一家心中の第一発見者になったのを皮切りに、首吊り、土座衛門はしょっちゅう。極めつけは中学時代。学校の先生が夜、墓場でウロウロしてたのを父が何度も目撃。不審に思ったが、座り込んで何かを食べる様子が異常に怖くて、誰にも言えなかった。暫くして先生は消えた夜な夜な土葬されたばかりの死肉を食べてたそうで、本人は県外の病院に入れられ、家族も夜逃げしたらしい。

東京に出てからも変死体発見記録は更新され、中でも「車に挟まれてペチャンコになって脳が飛び出した女性」と、「死後一週間経過した元同僚の腐乱死体in真夏」は忘れたくても忘れられないそう。腐乱死体は、ウォッシュチーズの匂いを最大に強力にした匂いだそうです。子供が生まれてからパッタリ見なくなったそうで「お前らが悪いもん追い払ってくれたのかな」と爽やかに笑っていましたが、私はもうチーズ食べられません。

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