山中で誰かが体を触ってくる

友人の話。

秋口に一人で山籠りしていた時のこと。
真夜中、誰かが身体を触ってくる感触で目が覚めた。
まるで背中や肩を、按摩してくれているようだったという。
最初は驚いて飛び起きようとしたが、揉み具合がどうやら絶妙だったようで、
そのままマッサージに任せて眠ってしまった。

翌日、起きてみると身体中が痛い。
動く度に鈍い痛みに襲われ、必死の思いで山を降りたのだという。
我慢できず、近場の親戚の家に転がり込む。
服を脱いだ彼を見て、親戚の家族は絶句した。
彼の全身は、青黒い痣で覆われていたのだ。
ひどい所は、皮膚がグズグズに崩れかけていたほどだった。

彼から事情を聞くと、親戚は介抱してくれながらも説教してきた。
曰く、あの山へ一人で留まる奴があるか!
あそこの奥には『石の女』がいて、身体が潰れるまで揉み解されるのだと。

身体の痣は半年も消えず、健康が戻るのにも同じくらいかかったという。

『山中で誰かが体を触ってくる』へのコメント

  1. 名前:匿名 : 投稿日:2022/01/17(月) 22:10:52 ID:
    Warning: Use of undefined constant jn - assumed 'jn' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /home/national-p/www/2/kowabanakaii/wp-content/themes/child/functions.php on line 22
    U2NjkxNzA

    石妖か?

メールアドレスが公開されることはありません。