爺ちゃんから聞いた話。40年ほど前当時仙台の山の森に住んでいた爺ちゃんと婆ちゃん。今は驚くほど発展して街になったがその時は木が生い茂って沢もあったそう。
ある日爺ちゃんは日課の散歩で森に入って行った。爺ちゃんは散歩道の半分くらい、森のそれなりに深い所を歩いていた。すると突然大きい毛むくじゃらが出て来た。急に出現したというよりはそこにいたものに気づかず歩いていた感じらしい。後ずさって見るとそれは2、3メートルくらいある二足で立った「兎」らしい。兎といっても耳はそんなに長くなくデカい背に相応に肥えていた動物。とにかく兎に近い外見をしていた。見る分にはデカい獣といった風貌なので別段怖い思いもしなかったそう。吠えてる犬を離してやったらその兎は巨体でピョンピョン跳ねて逃げて行った。
ずっと前にとなりのトトロがテレビでやってた時にそれを見た爺ちゃんが「ああこんな感じだった」とも言ってた。トトロみたいな生き物の話は多くて嘘くさくなるけど唯一身内が体験した話。