どこまでもついてくる女

私が小学校5年生の時の話です。




当時私は鍵っ子で、親が夜にならないと帰ってこないこともあって友達の家で夕御飯を食べさせてもらったりすることが多く、その日も普段からお世話になっている友達の家でご飯を食べることになっていました。ですがその日はその子の親も少し出かけることになり、友達と二人で留守番をすることになりました。友達の親も帰ってくるのは8時近くだったのでそれまで何しようか?という話になりました。そこで友達が「近所のスーパーにお菓子を買いに行こう」と言い出しました。親が帰るまでは家にいるようにと言われていたのですが、友達と二人きりといういつもとは違うワクワク感でOKしてしまいました。

近所のスーパーは歩いて5分くらいなのですが、途中に小さな公園があります。ふとそこに目を向けるとベンチに女の人が座っているのが見えたのですが、何かをしている様子でもなかったので一人で何をしてるんだろうと思いながら見ていました。通り過ぎる時間、なぜか気になってしまいずっと見ていたのですが公園の横を通り過ぎようとした時に、女に人が急にこっちを見た気がしました。私はその人が追いかけてくるんじゃないかと思い、友達の手を引いてスーパーまで走りました。

友達に事情を説明しましたが友達はそんな人居なかったというのです。早くお菓子決めて帰らないと親が帰って来ちゃうよと友達に急かされたので、なんとか見間違いだったと思うようにして、お菓子を買いました。帰りももちろん同じ道なので公園の横を通ったのですが、今度は誰もいませんでした。私はホッとして、でも怖いので友達と小走りで帰りました。

家の前に着いて友達が先に家に入り、私も入って玄関を閉めようとしました。・・・が、近くの街灯の下からさっき見た女の人がにやっとしてこちらを見ていました。私は「さっき公園で見た時から、ずっとついて来てたんだ!!」と今度こそパニックになりました。あとはもう友達の家のドアも窓も全ての鍵を閉めて、震えながら親の帰りを待ちました。結局、親には子供だけで出かけたことを叱られ、無事に家に帰りました。そのあともその道は何度も通りましたがもうあの女の人は姿を現しませんでした。

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