【仏降ろし】死んだじいちゃんの三つ目の予言

じいちゃんの予言の話。じいちゃんは私が小学6年生に上がる直前に死んだ。百か日も過ぎた頃、仏降ろし(ほとけおろし)というものをやった。「えんじっこ」と呼ばれるイタコのような人が、亡くなった人の霊を死後の世界から呼び、霊の言葉を代弁するのだ。代弁する時の言葉はえんじっこによって違うようで、その時は古典で使われてるような言葉で話してた。

いざ仏降ろしが行われると、最初に降ろされたのは、じいちゃんを連れて行ったという御先祖様。そこからもう一人降ろしてからじいちゃんが降ろされた。その頃には、その場にいた家族、親戚はみんな泣いてた。だが、えんじっこがじいちゃんからの予言を言い出した途端、周りの空気が凍った。
予言は以下の二つ。
1.家族内で1年以内に2人入院する。
2.じいちゃんにゆかりのある人が近いうちに事故死する。

そしてこの予言は本当になった。私と父親が仏降ろしから1年以内に入院した。じいちゃんが生前お世話になっていた、出稼ぎ先の会社社長が交通事故で亡くなった。じいちゃんすげーな、ってくらいにしか思ってなかったんだが、あの予言には続きがあったそうだ。

じいちゃんはあの日、仏降ろしに来ていた人達の死ぬ順番も言っていたのだという。子どもだった私はえんじっこが何を言っていたのかわからなく、最初の二つの予言しか教えてもらっていなかった。なぜ今そんな話が出てきたのかというと、つい先日、私の前に名前が出されていた人が死んだからだ。順番も今のところ当たっているらしいから、このまま行くと危ないかもしれない。

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