海沿いの市営住宅に現れた顔だけのおっさん

A市に住んでいた時の話。A市の市営住宅に一人で住んでいた。(埋立地にあり交通の便が悪いので一人者でも入れるくらい空いてる)ほとんど海に囲まれており夜はとても静かなので田舎暮らしの自分には快適。




夏のある日、夜暑かったのでベランダの窓を開けっぱなしで寝ていた。すると遠くから声が聞こえてくる。
「ぉ… ぃ…ぉ… こぉ… いち…ぉ…」
目は開けないままドンドン頭の中がハッキリしてくる。
「い…ぉ… いちぉ… いちこぉ… いちこぉ~」

いちこ?私の名前!?は、だれ!?
目だけベランダに移すと顔だけのおじさんがずっとこちらを見ながら「いちこぉ~ いちこぉ~」と呼んでいる。妖怪の大かむろみたいに顔だけで とてもデカイ。

頭真っ白になりながらも外に飛び出し近くのコンビニへ行く。明るさに安心して心を落ち着かせてから市営に帰った。住宅の外から自分の部屋のベランダが見える位置に行き確認をする。

なんにもない…

部屋に帰り、その夜は一日中電気つけっぱなしにしておいた。それからは一度もおっさんは見ていない。

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