【異様な感覚】山菜採りに入った山で、周囲が突然無音になった

怖いというより不思議な話ですが…。高校時代、私は家業が八百屋ということもあり、春先によく山菜採りに連行されていました。山の入口に小さな祠があり、いつもはスルーして行くのだが、その日はなんとなく手を合わせてから入山。母は体力的に足手まといなので、割と低い平地を探索していました。私と父は春先でぬかるんだ急斜面を探索。我ながらかなり危険だったと思います。

しばらく探索していたら、私の体に異変が起こりました。音が消えているのです。その日は天気も良く、そよ風が吹いていたにもかかわらず。不安になり周りを見渡すと、森の中がまるで時間が止まっているかの様に静まりかえり、何も動いていないかの様に見えました。その時、頭を軽く叩かれた感触があり、そちらを見たら、父が斜面を滑落してきたのです。間一髪で私は父をつかまえ、事なきを得たのですが…。気付いたら森の中はいつもの様にざわめいていました。

後にその事を父に話すと、『山の神様が助けてくれたのかもな』とのこと。私自身、その山の祭りで奉納舞を舞っていたので、それもあるのかな?と思っています。東北の、とある霊山の麓での出来事でした。

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