息子の「意識」からかかってきた不可解な電話

Iさんの自宅に1本の電話がかかってきました。へらへらした男の声で「あ、俺、今さ事故っちゃった」と言うのです。オレオレ詐欺かと思い、Iさんはその場で電話を切ってしまったそうです。するとその直後、ふたたび電話がなりました。

またさっきの変なやつかな?そう思っていると息子の友人の母Hさんからの電話でした。
「落ち着いて聞いてね、お宅の息子さん、さっきバイクで事故に会って救急車で病院に運ばれたって・・・うちの息子から電話があったの!」

それを聞きIさん一家は病院へ急ぎました。そこには息子の友人も一緒にいて事情をを聞くと、バイクに2人乗りしている時に前方から車が飛び出してきて、それを避けようとして転倒して、脳震盪を起こし、事故直後に意識を失ってしまったそうです。

幸いにも病院の先生からは命には別状ないと言われました。安堵したIさんはさっきのおかしな電話のことを思い出しました。息子の友人に聞くと、そんな電話はしていないといいます。そして、よくよく考えると、へらへらした男は息子の声だった気がしたそうです。事故の直後に意識を失った息子が電話できるはずがないのですが。

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