【強すぎる煩悩】ある日突然、寺の鐘の音が全く響かなくなった 同僚の話。ある年の大晦日、彼が檀家になっているお寺の鐘が、まったく響かなくなった。撞いてみても、鈍くこもった音が短く聞こえるだけだった。除夜の鐘は、人間の持つ百八つの煩悩を落とすためのものだという。しかし煩悩が強すぎる者が鐘を撞いた場合、その煩悩が鐘に重く残るらしい。結果、鐘の音が鈍くなることが稀にあるのだという。 明けた年初め、寺の住職さんが鐘の下でお経を上げた。しばらくすると、鐘の音は元通り響くようになったそうだ。一体その人たちは、どんな強い煩悩を抱いていたのだろうか。 類似記事はありません。