小学5年生くらい。一人で留守番をしていたら突然家の玄関が開いた。誰か来たのかと思って玄関へ向かったら、黒いマントを深々と被った骸骨と大きな鎌。…んっ!!?玄関にはあまりにも不釣り合いな存在がたたずんでいる?なんだっけ?死神だっけ?硬直して動けなくなる自分。瞬間、スッと鎌が振り下ろされる。ななめに体が切られ、切れた体を支えようと必死にもがいて叫んだ。だけど体は何ともなく、痛みも徐々に和らいだので「あれ???」と不思議そうな顔をしたら、死神も「???」と首を傾げて、なんかハッ!みたいな反応を見せてあわてて外に出ていった。
どこへ行くのか気になり追いかけようとしたら睨まれてまたも硬直。死神はそのまま自分の通う小学校方面へと消えて行った。この話を母親にすると寝ぼけていたんじゃないの?と笑われた。正直、自分も信じるにはあまりにも現実離れしていたから夢だと思うしかなかったんだけど、でもその翌日。
小学校からほど近いところに住むT君のお父さんが亡くなったとの知らせを受け、母は青ざめた顔で自分を見た。で、母と自分はT君家とのある共通点に気づく。子供の頃の自分の家は対面式の長家で右側奥から2番目。T君の家も対面式の長家で右側奥から2番目。正面から見ると確かによく似た造り。つまり死神は家を間違えたってことになる。なんだかマヌケな話なんだけど、本当にいると思うとなんか笑えない…
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死神の姿って青い痩せ馬に汚れた長衣、でフード被っててやせ形の鎌もちというイメージが今まで色んな所で見てきた話と共通しているんだよな。お経聞いて帰っていったり、今回みたいに間違えたりするけど行動に何らかの法則性があるような気がするよ。役人みたいな感じ。
この話も、間違えられたんなら「詫びくらいいれてけ」って怒ったら詫びとか何かしら対応してくる気がする。