【不気味な事故】学区内の団地で「身元不明の男の子」が飛び降りた。

俺が中学生の時、学区内の団地で小さい子供が転落死する事故があった。翌日の新聞では転落したのは「身元不明の男の子」と書かれていた。身元不明ってことは、人相が分からなくなるほど損傷のひどい事故だったのか…とその時は思った。後日、その団地に住む友達から詳細を聞いた。亡くなった子は団地の住人ではなく、事故直前まで一緒に遊んでいた子たちも、誰もその子とは面識がなかったのだという。親元も在籍する小学校も分かっていないのだと。その子がどこの誰だったのか、続報は聞いていない。

団地自治会で祠(ほこら)だか地蔵だかを建てるって話もあったそうだが、死者の消息が分からないのに事故を終わったことにするのもはばかられて、結局その話はなくなったらしい。これは数年前に母親から聞いた。今はその団地も入居者不足で、事故のあった棟ふくめ、半分以上がすでに閉鎖されている。

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団地ってこういう話結構あるもんなのかな。地元の団地でも飛び降り自殺した人が、夜な夜な飛び降りては階段昇ってまた飛び降りるのを繰り返してる、みたいな噂あったよ。いくつもある出入口のガラスドアのひとつに《夜何時以降は開閉するな》みたいな貼り紙あってね、気持ち悪かったな。ガラスドア一枚向こうにちゃんとしたポストがあるのに、ドア横に木で作った手製の集合ポストが置いてあったのも、なにげに不気味だった。

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