タンスの裏の小人たち

小さな頃、家中の壁とタンスの僅かな隙間を、懐中電灯で照して見るのが大好きでした。
たまに小人が数人見えてたので。
よく小さなおじさんの話を聞きますが、私が見ていたのは老若男女さまざまで、明治頃の服装をしていたと思います。(洋装なのに髷頭の人がいたので)
最初は懐中電灯で照らすと逃げてしまってたんですが、その内馴れたのか、私が覗くと鬱陶しそうな顔をしていました。
しかし、小学生になる少し前に改造築をする事になると、その数日前からパッタリと見なくなりました。




小人を見なくなって約半年、小学生になった夏休みに、祖母の家で昼間一人でゴロゴロしていると、バッタに乗った小さなお侍さんが私の目の前を通りすぎて行きました。
それから祖母の家に行くと、お侍さんを何回も見ていましたが、小学5年の時に祖母が亡くなり、遺品整理で家中片付け終った後は、やはり見なくなってしまいました。
それっきり小人自体見ていません。

小人系の話を聞く度に、また見たいなと思い出します。
親や友達に話すと笑われますが、今でもいい思い出です。

メールアドレスが公開されることはありません。