妖怪・怪異・八百万の神々

いつも見る蛇の夢

俺が小さい頃の話。母が言うには、俺が三才の時の出来事だそうだ。少しずつ話せるようになって、まだ嘘もつけないような赤ん坊な俺は、夜中に泣き叫んで、母を起こす事が何回かあったそうだ。

泣き叫ぶ内容はこれ。
「あー!おっきいよー!怖いよー!(次第に泣き止んできて…)うん…!」
母は心配になって俺を起こしたそうだ。すると俺は「おっきいヘビがいてね、怖いって言ったら『怖くないよ』って言ってた」と言ったらしい。それが何回か続いた盆のある日、墓参りするために家族で寺に行った。父は寺の和尚と仲が良く、ついでに寺院の中に入って茶をごちそうになることになった。

その時、3歳の俺がまた叫んだ。「ヘビさんだー!」と上を指さす。見るとそこには、木彫りの龍があったそうだ。大きさは150センチぐらい。いつも俺が見てるヘビなのか、と母が尋ねたら「うん!でももっとおっきいんだよ!」と答えたらしい。父が寺の和尚(友人)に、俺に何か憑いてないかと聞いた。そして返ってきた和尚の返答は、驚くような内容だった。
「わかんね、俺霊感ないし」

いまだにあの時の真相は掴めていない。