妖怪・怪異・八百万の神々

その河童は悍ましい姿をしていた

小さい頃、河童なら会った事ある。今でもよく覚えてる。色は深緑と茶色を足して割った様な汚い色してて、体型は小学生ぐらいの痩せ型の子供の体型。体の形は人間そっくり。でも人間みたいな鼻も口も見えなくて、目は人間と同じ形してたけどすんごいデカくて人間の目の5倍ぐらい。ほぼ黒目でどこ見てんのかわかんなかった。甲羅も無かったし、頭の皿なんかも見えなかった。髪は生えてて、おかっぱみたいな頭してた。

ずっと俯き加減で、沼にドボンって飛び込んだきりあがって来なかったけど、飛び込み方も変で足から沼に飛び込んでた。ちなみに何か金属っぽい変な棒(河童の背こすぐらい長いやつ)持ってた。見た目が本当に気持ち悪くて、うまく言えないけど、ゾッとする容姿だった。昔から妖怪って悪いイメージあるけど、その理由がわかった。あの人達は人間が生理的に受け付けない容姿をしてる。何もしなくても、そこにいられるだけで発狂しそうになる。ちなみに河童は一度も話したり鳴いたりしなかった。終始無言で俯いてた。悪さをしそうには見えなかったし、大人しかった。気付かなかったのか、一度もこっち向かなかったけど目が合ったら確実に失神か発狂する。