妖怪・怪異・八百万の神々

日本人形の視線の先に…

小6の時、実家の二軒並びに建ててあったうちの一軒を建て替えた。図面を見て祖父は大反対した。「水場と玄関の位置が悪いから変えろ」と言っていたと思う。だかしかし、父は祖父の話を無視して家を建て替えた。

家が建ちあがり、初めて部屋を与えられたものの、なんだか1人の部屋が嫌で、姉と8畳の洋間で過ごす事にした。それから暫くして、姉が金縛りにあった。足首を掴まれて引きずられたらしい。感触もリアルに、体と布がすれる感じがしたらしく、次の日に足を見たら、綺麗に掴まれた所に手形が…。
その数日後、次は私が金縛りに。なんだか息苦しくて、息苦しくて目をあけたら、肘から下だけしか見えなかったけど、自分の首を絞めてる2本の腕が…。真っ暗は怖いからテーブルランプをつけていて、体が見えないなんて有り得ない状況なのに、見えたのは肘から下だけだった。次の日、私の首にも手形が。手形が消えるまで学校を休んだよ。

流石に洋間は怖いから、別々に6畳の部屋に移ったが、私の部屋の隣が洋間。私達が使わなくなってからは物置状態に。暫くは何事もなく過ごしてたけど、気づいたらいつも何か視線を感じる様になった。飼ってた犬は部屋に来ると吠えるし、猫は壁とにらめっこして退室…。嫌だなぁと思っていたんだが、その事を友達に話したら、「隣の部屋になんか居るんじゃね?」との事。友達を説得してその部屋を見て貰うと、置いてあった日本人形と夫婦達磨が、綺麗に私の部屋の方に向いていたとの事。怖いから親に別の所に移して貰った。祖父にその事を話したら、建てた条件が悪いからだと何故かが怒られた。

今はその家に住んでないけど、いつ行っても空気が気持ち悪いし、2階は行くに行けない空気たっぷりだし、最悪な実家です。兄は普通にそこで暮らしてるから凄いと思う。兄曰わく、「なんか居るから、1人じゃないって思えて寂しくないからいいよ」との事…。