妖怪・怪異・八百万の神々

山の神様と雨宿り

山に登った時に夕立に祟られたことがあった。登山じゃなくて間伐で登っていたから持ち物が多い。帰ろうかと思ったけど過ぎるまで待つことに。大きめの木の下に避難して、ポンチョをかぶった。30分ぐらいしゃがんでいたら、「失礼するよ」って爺さん声が聞こえた。

あまりにも自然だったから「はいどうぞ」と言い、声のほうを見た。誰もいなかった。ちょっと焦ったが、なぜか恐怖は感じなかった。それからしばらく何かがいる気配がしたが、小降りになってきたので帰ることに。帰り際に「これどうぞ」って言って発泡酒置いてきた。

帰って親父に話したら、キツネなら家までついてくるぞっていわれた。そんなおかしな気配はしていなかったから、自分は勝手に山神様の類だと思っている。