妖怪・怪異・八百万の神々

首から上がとれた子供

ある家族が旅行をしていた時に起きた話です。その家族の車にはサンルーフ(車の屋根が切り取られて窓になってるヤツ)が付いていて子供がそこから頭を出して外の景色を眺めていました。
その子はサンルーフから頭を出して車に乗るのがとても好きでこの旅行の前も少し出かけるだけなのに着いて行きいつも頭を出して乗っていたそうなんです。私もやった事があるのですが、顔に風を受けて本当に気持ち良いのでこの子の気持ちも良く分かります・・・

そしてこの子の両親も窓から手や顔を出した時には注意をしてすぐに止めさせるのですが、『天井なら大丈夫』という考えから特に注意をしなかったそうです。しかし、この考えが取り返しのつかない悲劇を招いてしまったのです…。

その家族は、ちょうど車で高速道路を走っていました。天気も晴れでもちろんその子はサンルーフから頭を出していました。暫く走っているとトンネルに差し掛かりました。車は何事もなく長いトンネルを抜けました。しかし、トンネルを抜けて10秒と経たないうちに後続の車からのクラクションとパッシングをずっとされて余りにしつこいので車を止めると、後部座席で『ドサッ』っという音がしたので両親が振り返るとそこには…。

首から上がなくなった子供が倒れていたのです……。そこへ後続の車の運転手がやって来て、何もする事が出来なくなっていた両親に向かって言ったのです…。
『トンネル入るまでは首があったのにトンネルを抜けたら首が無くなってた…。』
きっとトンネルの中で何かに頭をぶつけて取れてしまったのです…。その後、警察がトンネルの中で首を発見したのですが、顔がグチャグチャになっていたそうです。