妖怪・怪異・八百万の神々

「俺はある事件で有名になる」と予言していたK君の末路

あまり幽霊は関係ない話なのですが・・・。私の生まれた関西のある町での小学生時代の出来事です。実家は山々に囲まれ小学生時代の遊びといえば山登りや昆虫採集等、今と違ってファミコンだのプレステなんてない時代でした。

ある日、学校で占いや予言なんてものが流行り、怪奇ものの本なんてものを学校へ持ってくる子が多かったのです。そんなときたまに遊んでいたK君が「俺は有名な人間になる。しかも事件で!!そんな夢を見た!」といってました。占いが流行っている時代にそんなことを言われても気にもかけないでいました。けれど、予知夢だったのです。確かにその日の内にK君は有名になりました。それも残酷な死体での発見という形にて・・・。

夕方遅くK君のお母さんから電話があり、K君が帰ってこないというのです。町内の父兄みんなで捜索となりましたが、数時間後K君は血塗れになりボロ雑巾のようになり殺されていました。山にいる数十匹の野犬に喰い殺されていたのです。

その時間には私たちが学校から帰宅する途中であり、道から少し山に入ったところで数匹の野犬が群がっているのを目撃しました。きっとK君は意識が途絶えそうになる中、心の中では私たちに助けを求めていたに違いありません。そう思うと・・・無念でなりません。