妖怪・怪異・八百万の神々

猿のようなもの

猟師をしていた祖父は、山で人の形をした獣を撃った。

翌々日に家に帰った祖父は、祖母にそのことを話した。
祖母は顔を青くして、
昨晩猿のようなものが、人の言葉で祖父の名前を呼ばわりながら、
家の周りをぐるぐる回っていたことを祖父に話した。