妖怪・怪異・八百万の神々

【怖い話】山を歩いていた不自然なおっさん

実際に体験した話置いていきますね。2007年11月の中旬ごろ、部活の練習がフリージョグだったので友人と山を登る事になった。ちなみにその山って言うのはなだらかなのじゃなくて、結構キツメの急な山でいいトレーニングになる。それで登り始めたんだけど、もう秋も終わるぐらいな時だったから5時頃にはすぐ暗くなり始めた。

日が落ちきるまでに登り終えて早く帰ろうと、若干焦りながらもう少しで頂上という所まで来た。なんだけど、そこで何だか白っぽく見えるおっさんが向こうからやってきた。今思えば天気が薄暗くなってそう見えただけなんだろうけど。で、一本道だから必ずすれ違わないといけなくて、運動部的には会った人に挨拶しないとだから普通に挨拶して通り過ぎたんだ。(挨拶は返してくれた)その時にちらっと見たんだけれど、何だか格好がおかしい。ていうのは11時月にもなって(しかも夕方)肌寒いのに、上は半袖のTシャツ。下は(多分)Gパンていうラフな格好。まぁ寒さは個人差でなんとかなるとしても、この薄暗い時間帯(ていうかもう完全に暗くなり始めてる)にそんなラフな格好で歩くおっさんがいるのかと。(危ないし)で、すれ違った時はもうちょっとで頂上だって感じだったからそんなことも思わずに通り過ぎたんだけど、降り始めていくらか経った時にその事プラス妙な事に気がついた。

今まで登ってきた道をあぁ暗いあぁ怖いっておりていったんだけど、いくら進んでもいくら進んでもさっきのおっさんに遭遇しない。自分で言うのもなんだけれど、俺は一応陸上部でしっかり走りこんでいるし、何度もこの山に登った事がある。友人2人だってその俺についてきているから全体から見ても結構なスピードで移動しているはず。なのに、なのにあのおっさんには遭遇しない。もうあたりはすっくかり暗くて遠くの方で街の明かりが薄っすら見えるくらい。それに気付いた俺達三人はビビリまくって、足場が不安定なのとおっさんに会わない事二つのせいで脚が震えまくり。何度転びそうになった事か。

後ろも見ない、おっさんの事も考えない、早く降りようってお互い言い合いながら、なんとか登山口に到着。でもまだその後も結構下り坂が続いてて、かつ明かりも無かったから必死に降りてった。もう足場の悪さに開放されてたから、物凄いスピードで降りた(笑

で、結局山中で会ったおっさんには再度会うこともなく、山の神じゃね?ただの(登山の)プロじゃね?みたいな笑い話で終わった。でもあんときは夜の山の闇と消えたおっさん効果で滅茶苦茶怖かった。ちなみにそれからしばらくは山登りが出来なかった。

…て話。まぁ怖くは無いと思いますが、不思議体験て事で。