妖怪・怪異・八百万の神々

【異様な形の】山菜採りで見た犬のような白い鶏【見慣れない鳥】

里山を歩いていると、蕨を見つけたので摘んでいた。摘み終わって顔を上げると、いつの間にか目と鼻の先に鳥がうずくまっていた。少し大きめの白い鶏だった。誰かが山に捨てたのかな、と思いながら嘴先に蕨を差し出してみた。

鶏は蕨の先をつついて飲み込むと、一声大きく鳴いた。その鳴き声は彼曰く、決して鶏の鳴き声ではなかったという。何というか、犬の遠吠えによく似ていたというのだ。目を丸くして驚いていると、鶏は踵を返して山の中に消えた。その尻尾は異様に長く、まるで白い蛇をぶら下げているように見えたそうだ。