妖怪・怪異・八百万の神々

【トラウマ】目のあるべき場所には、肛門のようなシワだらけの穴が二つありました

山梨は某渓流での怖かった話。俺(今年35歳になります)はフライフィッシングが大好きで、毎月一度は渓流にヤマメやイワナを釣りに行きます。その日は、小雨が降っていて、川が増水していました。にごってしまうとあまり釣りには適さないのですが、せっかく有休で会社を休んだので、無理やり渓流釣りを楽しんでいました。

若いころ(20歳くらい迄)、多少霊感みたいなものがあって、金縛りの時とか、ああ来るな、って分かる人だったんだけど、15年ぶりにそれを感じたんですよね。「とっても気持ち悪いモノ」が、もうすぐ来るって分かるんです。それを感じたのは、岩だらけの、狭い川幅が少しひらけて、ゆったりとした流れの川に差し掛かったときでした。上流から真っ白い脂肪のような塊がゆっくりと流れてくるんです。キャンパーが捨てた発泡スチロールか、何かかと思いつつも「とっても気持ち悪い」感じがぬぐえません。釣り竿を振るのをやめて見ていたら、すぐにそれが人型のものだという事がわかりました。

皮膚は青白く、頭は禿げ上がってとんがっており、目のあるべき場所には、肛門のようなシワだらけの穴が二つありました。「ひゃひゃひゃひゃひゃ」と笑いながら、死んだカエルのような仰向けの姿勢で川を流れていきます。流れている間、身体はクネクネと激しく動いてました。ゆったりとした流れを過ぎ、浅く流れの急な落込みに差し掛かると、立ち上がり、またもクネクネしながら上流へと走っていきます。そしてまたクネクネしながら流れます。

ソレは目が潰れているからでしょうか。呆然としていた私に、始めは気がつかなかったようです。ところが、川沿いの国道から地元の人が「何やってんだ!!xxxだ(良く聞き取れない)!!早く逃げろ!!」と叫び、私が怖くなって足早に国道に上がろうとしたときです。きっと音を頼りにしていたんだと思いますが、そいつがクネクネしながら、私の方へと向かってきました。どこからか漏れるような「シュシュシュシュ」という声を発して、クネクネしながら近づいてきます。

怖さより、「とてつもなく嫌」な感じがしました。私は全力で国道までヤブを駆け上がり、車をとめてある所まで逃げました。国道から逃げろと叫んだ人は、もういません。ヤブで、自慢の釣竿(18万円、泣)を折っしまうものの、とにかく逃げ切れたことに感謝です。洒落コワでは、山でのクネクネがいくつか報告されているようですが、あいつは何者なんですかね。とにかく、ゴキブリを見たときのような嫌な感じです。9月24日、夕方16時くらいの話です。かなり最近ですね。10月から禁漁なので、しばらく渓流釣りには行きません。来春が怖いですね。