妖怪・怪異・八百万の神々

死体と同じポーズの球体関節人形

別に人形がこわいんじゃないんだけどプチ。
何年か前、深夜に従弟が迎えにきて&泊めてくれと電話してきた。何事かと聞いたら、鉄道運転手をしている従弟が『ひとりひっかけちゃった』そうだ。カーブしていた線路の先に正座して、明らかに自ら望んでの人だったそうだけど事後処理等ゴタゴタして気がついたら終電無くなってるし気分的に事故車両と同じ敷地内で寝るのが鬱なので、って事で。私はちょうど、一番大きなテーブルの上で自作の球体関節人形の組み立て作業中だったけど、とりあえず迎えに出て、そのままファミレスで食事食べさせた。

部屋に帰ったら、従弟が「げっ!」と叫んで硬直。硬直。硬直……1分くらいフリーズしていた。しっかりしろと揺さぶったら回復して、「それ隠して!」と人形を指差す。まずったなぁ、そのくらい気をつけてやればよかったと反省しつつ片付けてたら、従弟が一言。
「パーツの配置とポーズが、今日の事故現場と全く同じだった」
以後何も起きてないけどね。

一時的に憑いて来ちゃったんだろうね。ただ怖いのは、パーツの位置関係は私が部屋を出た時から変わっていなかった。従弟からの電話を取る為に作業を中断して、そのまま出かけてしまったから。つまり、
仏さんは電話が来る前から私の部屋にいたって事。気がつかなきゃよかった、一人暮らしなのに。