龍神様が宿る掛け軸 その1

友人の創作だろう話、暇だから書いてみます。友人の従姉妹に、なかなかの美人がいるらしい。美人って言っても、まだ未成年らしいから、美少女?かな?まあ、その友人がその子の話をしてくれた。


その子がまだ小学生になったぐらいの時に、その子の家族は新しい家を買ったらしい。もちろん新築。その家は、普通の和洋折衷タイプのやつらしい。だから、普通に和室があった。

その子のおとうさんがちょっと骨董品とか好きだったから、せっかく和室があるんだし、なんか飾ろうって、近くの骨董屋に安くて手ごろな見栄えのいい掛け軸でも買いに行こうと思ったらしい。で、家族(ちなみにその子には弟がいるらしい)で、行ったんだって。ちなみに、友人がその骨董屋に行ったところ、骨董屋っていうか古道具屋とリサイクルショップの合体版ぽかったらしい。で、店の片隅に適当に巻物みたいな形で、古い掛け軸がたくさん積み上げられてたらしい。

お母さんと弟が店内を巡っている間に、その子とお父さんは掛け軸選び。その子のお父さんは、何本か適当に選んだ。季節や気分で変えられるようにって。その中に竜神?っていうの?水と谷をバックにしたかっこいい龍の掛け軸があった。友人が写メって他の見せてもらったけど、普通にかっこ良かった。で、その掛軸が話の中心。

その掛軸は、一番最初に家の床の間に飾られた。そのお父さんはドラゴンボールが好きで、神龍(シェンロン)ぽいって気に入ったらしい。
(写メ見た俺としては…似てるか?って思った)その子はその掛軸が飾られて少したってから夢を見たらしい。気が付くと、平安時代の屋敷っぽいとこにいたんだって。普通にパジャマで。その子は怖くなって廊下に出たら、目の前に大きな滝と川が見えたらしい。見たことない光景に、その子は怖いを通り越してパニック。わんわん泣いてしまったんだって。

すると、見たことないきれいな着物を着た、きれいな女の人が三人くらいやってきた。その子が聞いた事がない不思議なしゃべり方でびっくりしたらしいんだけど、泣かないでくださいって感じでものすごく丁寧に扱われたんだって。その子はとりあえず、三人の女の人が困ってるって分かって泣き止むことにした。泣き止むとほっとした感じで女の人たちは、その子についてきてくださいって、女の子を連れて行ったらしい。連れて行ったって言っても、女の子を囲むようにやっぱりすごく丁寧に案内する感じだったらしい。

けど、その屋敷ってのがこれがまたびっくりするぐらい広かったんだって。庭には湖っていってもいいぐらいの池はあるわ、御簾(障子ではなかったらしい)のかかった部屋は続くわ、廊下は長いわ、とりあえず広かったらしい。その子が疲れてきたぐらいで、きれいな外廊下の先のひときわ大きな建物に連れて行かれた。その入り口で女の人たちは止まった。そしたら、また違う女の人が二人が来たらしい。

三人の女の人たちに似た感じだったけど、さらにきれいな着物を着たその女の人は深々と頭をその子に下げると、また不思議な感じの口調で付いてきてくださいって言われて、またついて行ったらしい。そのまま建物の中に入ると、その女の人たちは大きな御簾の前で止まって、その子だけ行くようにって言われたらしい。その子はもうやけっぱちで、御簾をくぐった。

そしたらそこにはでっかい龍がいたんだって、大きな部屋にゆったりとした感じで。ちなみにその子、カエルとかトカゲとか平気で掴める子だったので嫌悪感みたいなのはなかったけど、ものすごくびっくりしたらしい。 その子があんぐりとしてると、龍は優しい声(アニメとかでよくきくしゃがれた声じゃなくて、お父さんみたいな優しい声だったらしい)で、疲れたろう、座りなさいって体の割には小さい手で、自分の前にある御座?(よく平安の絵巻にある偉い人が座ってる畳みたいなの)を指したから、そこに座ったらしい。

丁寧に、お菓子とお茶もあった。食べていい?っていったら、ああ、食べなさいって言われたので、遠慮なく食べたらしい。不思議な味のお菓子とお茶で、なんだろうこれと思ってたらと、大きな龍はもういなくて、かわりに、立派な着物を着たきれいな男の人がいたらしい。でも、その子はその男の人が龍だってすぐわかったらしい。目だけは龍のまんまだったから。(黄色じゃなく、赤い色のハチュウ類っぽい感じだって)

あれれ?って思ってたら、龍がにこって笑いかけてきたから、その子もつられて笑った。そこで目が覚めたらしい。これが最初。床の間の龍の絵を見て、あの龍だって気付いて、夢見てたのかなって最初はそこで終わったらしい。次の日にお父さんがその掛け軸をしまっちゃったのもあるかもしれない。で、梅雨時期になってまたその掛け軸はかけられた。(お父さんオタク思考全開で、竜神は水の神様だからと)そしたら、その子はまた夢を見た。

今度は湖(でっかい池?)の上に浮かぶ、和風のきれいな船の上。ちなみにまたパジャマ。そこにはまた、きれいな服を着た女の人たちがいて、遠くを見ると屋敷が見えたから、この前に行った夢の屋敷の上に位置する湖だと分かったらしい。二回目になるとちょっと余裕が生まれて、女の人たちにここどこって聞いたら、こう、何とか何とかの様のお屋敷と答えられたらしい。

何とか何とか様ってなったのは、千と千尋の神隠しのハクの本名みたいな難しくて長い名前で、その子が覚えられなかったから。それ誰?って聞いたら、オウム返しで、何とか何とか様と答えられて困った。で、その子お父さんのマンガ(ドラゴンボール)読んでたから、あの大きな神龍?ドラゴン?って聞いたら、女の人たちがものすごく困った顔をしたらしい。(多分、意味が分からなかったんじゃないかなって思う)

その子はこの前お菓子くれた人?って聞きなおしてそうそうと、頷いてくれた。その子がうちに帰りたいっていったら、女の人たちにお待ちください、お願いしますって、泣きつかれたらしい。仕方ないから、しぶしぶ船の上でぼーとしてた。その間、女の人たちが和楽器(琴?やら笛?)を奏でてくれたらしい。ちなみに、また不思議な味のするお茶やお菓子もまた出たそうだ。

そのまま、音楽を聴いてお菓子を食べてたら、船が揺れた。びっくりして湖を見たら、この前の龍登場。頭だけ水面から出てたらしい。(びっくりするぐらい透明できれいな水質で、池全体に広がる身体も見えた)そして、あごを船のヘリにつけたかと思ったら、またあの時の男の人がいた。女の人たちはざざっと、船の後ろに下がって、その子はその男の人と向き合うかたちになった。その子は、その男の人が二メートルぐらいあることに初めて気が付いたらしい。(前は座ってたから分からなかったらしい)

今まで水の中にいたはずなのに、まったく濡れてなかった。だから、思わずその子は開口一番に、なんで濡れてないのって聞いたんだって。
そしたら、男の人は真面目な顔して考えこんでしまった。そして、すまない分からないって、謝られたらしい。で、幼いって怖いね、変なのって思いっきりいちゃったらしい。その人はもう一度すまないって謝った。頭下げて。

その子、大人の人がそんなことするなんてびっくりしたらしく、いいよ、変なのって言ってごめんなさいって、謝りなおしたらしい。そしたら、その男の人は笑顔で、そうか許してくれるかって、その子に笑いかけたらしい。うん、いいよって、その子が答えたら、また嬉しそうな顔をした。そして、隣に座っていいかって言われ、いいよと答えたら隣に座ってきた。食べてたお菓子の一つをはいって、渡したら男の人は、こう、照れ臭そうな顔をしたらしい。そこでまた起床。 それが二回目。

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